「教育七五三」の向こうにあるもの その①
学習塾マイポートの塾長平野です。
高山はついこの間、桜が散ったかと思えば
もう気温30度を超える日があり、春はあっと言うまに終わってしまった感じですね。
ところで
「教育七五三」という言葉をご存知でしょうか?
3割が小学校までに
5割が中学校までに
7割が高校までに学習カリキュラムについていけなくなる
という事実を指した言葉で、元NHK記者のルポライター瀧井宏臣氏の著作「教育七五三の現場から」によって広がった言葉です。
今から十年ほど前に教育業界で流行った言葉なので現状を「教育ヨーロッパ」と呼ぶ人もいるらしいです。
つまり、それぞれの4割、6割、8割が授業についていけてないかもしれないってことですね。
こんなこと言うと、元も子もないのですが、中学、高校での成績の大半は小学生のうちに決まってしまいます。
小学校のテストは9割以上できるのが理想です。
6~7割の理解度では基本的な計算や概念が理解できていないということ。
小学校の時点でついていけなくなった3割の子は
中学に入っても、そのまま5割に属してしまうのは当たり前と言えば当たり前で
小学生の時に分数の計算ができなかった子、またはなんとなくできた子は
そこを何とかしない限り、中学数学ではつまずく可能性は非常に高い。
中学校では分数の計算を基礎の基礎から丁寧に教えることは非常に難しいですから。
中学は中学数学を教えるところなので、そのはるか前の時点でつまずいてしまった子は自力ではどうにもなりません。
そもそも今回、この記事を書こうと思ったきっかけが
ある塾生の言葉からでした。
「僕の前のクラスは頭がいいやつが殆どいませんでした。定期テストの合計点数が400点超えているのが俺とTくん(同じ塾生)と他に2人の4人だけです」
この発言は結構衝撃でした。
ということは、授業についていけてない子がどれくらいいるのか??
中学でついていけてない子が5割という言葉が現実的に感じられ、ちょっと怖くなりました。
「学習カリキュラムについていけなくなる」というのは、案外わかりにくい表現ですが
小学生で例えると、学校の単元テストで70点を切ったら黄色信号と考えていいと思います。
中学生なら60点、高校生なら50点が目安ではないでしょうか。
それぞれがマイナス10点の場合は間違いなく赤信号です。
もうすぐ中学生も高校生も定期テスト。
経験上、赤信号の点数をとった場合、何か策を講じなければ
次回のテストはもっとひどくなることは必至です。
積み重ね型の科目である英語数学の点数に注意してください。
次回は教育七五三のその先にある大事なことについて書こうと思います。
マイポートの小学生のテスト答案です。
いつもニコニコ答案を持ってきて報告してくれます