イチローと数学
こんにちは。マイポートの理数担当、山ちゃんです。
イチロー選手が引退されましたね。私は野球はそんなに詳しくありません。好きな球団を聞かれてもどことは答えないけれど、イチロー選手は好きでした。
そんなイチロー選手の引退会見での発言の一部に反応してしまいました。
発言は次のようなものでした。
「2001年に僕がアメリカに来てからこの2019年現在までに全く違う野球になりました。頭を使わなくても出来てしまう野球になりつつあるような。選手や現場にいる人たちはみんな感じていることだと思うんですけど、これがどうやって変化していくのか。
次の5年10年、しばらくはこの流れが止まらないと思うんですけど
本来は野球というのは頭を使わなきゃ出来ない競技なんですよ。でもそうじゃなくなってきているのがどうも気持ち悪くて。野球の発祥はアメリカですから。その(本場の)野球がそうなってきているということに危機感を持っている人って結構いると思うんですよね。
日本の野球がアメリカの野球に追従する必要なんて全くなくて。やっぱり日本の野球は頭を使う面白い野球であって欲しいなと思います。アメリカのこの流れは止まらないので。せめてやっぱり日本の野球は決して変わってはいけないこと、大切にしなければいけないものを大切にしてほしいなという風に思います。」
これを聞いたとき、私の頭の中には「数学(学校教育)と同じだ!」という思いが巡りました。本来、数学は頭を使わなきゃ出来ないものなんですよ。でもそうじゃない数学が蔓延していると思います。頭を使わなくても解ける方法なんかがもてはやされて、考えることの楽しさがどこかへ行ってしまっているような気がします。
「み・は・じ」と書いてみちのり・はやさ・じかんを当てはめて解きましょう。とか。
そもそも、パズルや謎解きなんかは、やらなくてもいいし面倒くさいことだけれども、それでもついついやってしまう魅力があるものです。数学もそれと似た面白さがあります。自分の頭を使ってああでもないこうでもないと考えることそのものが面白いはずなんです。
数学が嫌いになってしまうのは、公式を覚えさせて代入させて、インスタントに答えだけを出す方法を教えてしまって、頭を使う楽しさから子どもたちを遠ざけてしまっていることが原因かもしれません。
子ども達には数学で頭を使う楽しさを感じてほしいし、少なくともマイポートで数学をやっている時間は、パズルを夢中で解いているような楽しさを感じさせてあげたいと思いました。
イチロー選手の引退会見で、学習の原点の「楽しさ」を思い出させていただきました。