暗記数学で大丈夫??

学習塾マイポート

2018年07月09日 19:44

こんにちは。マイポートで理数系を教えている山ちゃんです。
今日は、数学の授業をしていて思ったことを書きたいと思います。

数学で点数が取れることと、数学が分かることの違いについて。

先日、中3の生徒が、2次方程式の解の公式の学習に入りました。
覚えている方はお分かりになると思いますが、初めて勉強するときには、それまでに出てきたことがないくらい複雑に見える、一見すると大変な数式です。

有名予備校の動画授業では、
受験生なら、覚えていなきゃいけない数式なんだ。「エックスイコール2a分のマイナスbプラスマイナスルートb2乗マイナス4ac」と呪文のように唱えて覚えようね!と解説していました。
なぜ、解の公式に代入すれば答えが出るのか?という部分は一切解説なし。

これには、正直、数学の授業なのに、「受験生はみんな覚えているから、覚えようね」ってどんな理屈やねん!と思いました。自分が生徒だったら絶対に納得出来ないだろうなぁと。
確かに、それまでの学習で出てきた公式などとは比べ物にならないくらい、計算過程は複雑に見えます。だからといって、一切理屈に触れないで「暗記しましょう」だけで解説が終わるのはいかがなものか、と。理解できるかどうかは、やってみなければわからないし、子ども達の立場からすれば、情報を最初から与えられなければ、学習する機会を与えられないのと同じです。(当然、別で解説授業を行いました。)

確かに、解の公式を暗記すれば、問題は解けるようになるかもしれないし、中3の段階ではテストの点数が取れるかもしれない。その場では困ることはないのかもしれません。が、長い目で見たとき、ここで挑戦しなければ、高校や大学で出てくるであろう、もっと複雑な数式に出会ったとき、子ども達はどう対処すればいいのでしょう?
そのとき、「解の公式を暗記しろ」と指導した先生は、責任を取ってくれるのでしょうか?





数学の学習には、「受験科目になっているから、その対策として(仕方なく)」という側面と、「人類の英知としての純粋な学問として」の2つの側面があり、指導者が前者の感覚で授業をするからこそ、こういう授業になってしまうんだろうなと感じました。

解けることと、分かることは、似ていますが全然違います。
解けるからといって、分かっているとは限りません。
解けることよりも、分かることが重要です。それが活きた知恵になり、応用力に繋がります。

分かることが積み重なったとき、分かることと分かることの掛け合わせで、新しいものを生み出すことができるようになります。
新しいものを生み出す力は、ただ解けるだけでは身に付きません。
これからの時代に求められる新しいものを生み出す力は、分かることからしか得ることはできないものだと私は考えています。
だから、マイポートの生徒には、解けることよりも「分かること」を重視して指導しています。

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