返ってきたテストをどう見るか?
こんにちは、理数担当山ちゃんです。
今日はとある中1の数学のテストの問題とそれにまつわるお話をしたいと思います。
次の問題、分かりますか?
問題 nを整数としたとき、次の式は何を表しているか答えなさい。
5n
いかがですか?
ちなみに、この問題の模範解答は、「5の倍数」です。
しかし、ある生徒がこの問題に対して、「nが5こある」と答えて、×になってしまっていました。
さて、この解答、どう見ますか?
出題者が、「5の倍数」と答えて欲しいのであろうことは容易に見当がつくのですが、「nが5こ」という解答は、あながち間違いとも言い切れませんよね。
5がnこだから、5の倍数
nが5こある
どちらとも言えそうです。
5の倍数、と答えなければダメ、というのはちょっと大人の都合の押し付けに思えてしまうんですよね。(個人的見解です)
この解答を書いた子は小6の終わり頃から通ってくれているのですが、小学校の算数では、「数式の中の数字の持っている意味を考える」ということを全く考えたことがなかったみたいです。例えば割り算の単元であれば、問題文の中に出てくる数字に注目して、とりあえず小さい方の数字で大きい方の数字を割る、というような処理に変換して解いていたようです。
そんな子が、5nの意味を考え、「nが5つある」と答えられるようになった!
これはすごい進歩だと思います。正直、感動で震えましたw
(そういう色眼鏡もあって、nが5こある の解答が×になってて、色々思うところがあったのかもしれませんw)
「うーーん、とね、、、先生的にはこの答えは〇だねw」と伝えました。
点数自体は、その子の満足のいく点数ではなかったです。しかし、よくよく解答用紙を見てみると、その子の成長を感じられるところがたくさんありました。点数としての形には表れなかったけれども、その子の内部では大きな変化が起きていることが感じられました。「この調子で勉強したら、絶対出来るようになるよ!」と伝えたとき、とてもいい笑顔をしていました。
きっとこの後も投げ出さずに数学の勉強を頑張ってくれると思います。そう感じさせてくれる笑顔でした。