自分を好きになること 「教育七五三」の向こうにあるもの その④
学習塾マイポート塾長の平野です。
前々回に予告した 自己肯定感について今回は書こうと思います。
突然ですが、皆さんは自分のことが好きですが?
自分に満足してますか??
本当に???
(内閣府のHPより)
上のグラフは対象年齢13歳~29歳の国別比較です。
日本の若者は自分に満足している割合が半分以下。
諸外国と比べて、異様に低いことがわかります。
実は上のグラフは自己肯定感についてのグラフと考えることができます。
ただ、自己肯定感って言葉はちょっと難しく聞こえますね。
自己肯定感とは簡単に説明するなら
無条件で自分に満足していること
無条件で価値ある存在だと思えること
無条件で愛されていると思えること
もっと簡単にお伝えするなら
無条件で自分を好きでいること、愛していること です。
自分は自分でいい! ありのままでいいんだ!! です。
前々回のブログで書いたように
子育ては子どもに必要とされなくなる過程であり
究極の理想は
我が子がその子自身を 無条件に好きになること。
今ざざ~っと自己肯定感の定義について書いてきましたが
何回も登場する言葉があったことにお気づきですか??
そうです
無条件です!!
もし、皆さんに
自分の好きなところを教えてくださいって尋ねたら
きっと自分の長所や良いところ、優れていることを挙げませんか?
無条件で好きになるとは
無条件で愛するとは
短所・悪いところ・劣っているところも含め、認め、受け入れるということです。
すご~くわかりやすい例えをしましょう。
我が子が可愛い赤ちゃんの頃を思い出してください。
おしっこしても
夜中に泣いても
げろを吐いても
コップをこぼしても
モノを破壊しても
要するにどんなことをしたとしても
可愛くてかわいくて仕方なくありませんでしたか?
きっと怒鳴ったり、叱ったりしませんでしたよね。
そんなことも含めぜ~んぶが愛しかったはずです。
そう、あの感覚こそが無条件の愛。
男女間の好きとか嫌いとかの愛ではない。
絶対的な愛です。
※もし、この例えがぴんと来ない方はもしかするとセラピーの必要があるかも。
愛情センサーにエラーが生じているかもしれません。
ところがどうでしょう。
我が子が大きくなるにつれて、いつの間にか
いろんな注文を我が子につけていませんか?
いい点をとれ
早くねろ
部屋をかたずけなさい
さっさとしなさい
マンガばっかり、ゲームばっかりするな
そう、これらをクリアをしないとダメになってませんか?
これらをクリアしてはじめてほめてませんか?
このように、条件をクリアしてほめたり認めたりすることを
条件付きの愛情といいます。
条件付きの愛情は、条件をクリアできているうちはいいですが
クリアできなくなってくると、子どもは非常に苦しくなってきます。
条件をクリアしない限り愛されない訳ですから。
振り返ってみてください。
親の笑顔を見せるより
眉間のしわ、ためいき、小言の方が多くなってませんか??
その回数が多ければ多いほど自己肯定感が損なわれていく可能性が大です!
自己肯定感って、子どもが大きくなって段々と備わってくるものではないんです。
赤ちゃんの頃から、親にだっこされ笑顔に囲まれて生きていくことで
自分は愛されている!
自分は生きてていいんだ!
と自然に自己肯定感がそなわっていくのです。
ところが、自己肯定感は10歳ころを境に下がっていきます。
そうです
学校で成績を意識しだすと
自分と他の子を比べだすと
親が我が子を他の子と比べだすと
親が常識や、世間体を意識しだすと
それに比例して、自己肯定感がどんどん下がっていくのです。
日本の教育は他者との比較で評価されます。
自分がどれだけ他より優れているか。
弱点があることに寛容ではありません。
速さと正確さが求められます。
個性はむしろ邪魔です。
自分を殺し、全体に溶け込み空気を読むことが非常に大事。
親が我が子を他の子と比べ
学校が上に書いたような環境では
自己肯定感を保つにはあまりに難しすぎます。
日本が諸外国にくらべ自己肯定感が低いのも理解できますね。
皮肉なことに、我が子の将来を憂い、案じるからこそかける言葉が我が子の自己肯定感を次第に阻害していることを私たち親は理解しなくてはなりません。
さて、自己肯定感に関するお話は本が1冊かけるくらいお伝えしたいことがたくさん。
今回は自己肯定感がどんなものなのかをお伝えして終わりにします。
たぶんこのテーマは当分続きます。
今日のブログを読んでちょっと焦っている方!
逆に、
自己肯定感が何かは分かったけど、そんなに大事なの?
自己肯定感より、学校でいい点数を取ることの方が大事でしょ!
って思っている方もいるかもしれません。
そんな方は是非続きを読んでいってくださいね。
頑張って書きます!!