不登校44万人 「教育七五三」の向こうにあるもの その③

学習塾マイポート

2019年06月03日 10:00

「教育七五三」の向こうにあるもの その③です。

学習塾マイポートの塾長平野です。
今回は「自己肯定感」について書くつもりでしたが
その前にお伝えしたいことがあるので
ちょっとお付き合いください。

先日、NHKスペシャル「不登校44万人の衝撃」を見ました。
中学生の不登校、不登校傾向がある子が今は何と44万人いるらしいです。
日本の中学生の8人に1人の割合。。。

結構、びっくりしませんか?
仮に1クラス40人だとして、クラスに5人が不登校か不登校傾向にあるわけです。

前回までお伝えしたように、中学校の5割の生徒が授業についていけていないのならば、この結果になるのも分かる気がしませんか??

ところで、私は9年前に高山に帰郷してから3年前まで
同志と共にNPOを立ち上げ、不登校・引きこもりの若者の支援活動をしていました。
今は解散し、保護者の方達の「親の会」のお手伝いだけしています。
ですので、高山の不登校事情は今でも詳しいつもりです。

9年前の高山の不登校事情は今とはかなり違っていて
生徒が不登校になると、学校も親も「何とか学校に来させなきゃ」「行かせなきゃ」的な雰囲気が占めていたように思います。

無理やり子どもを学校に引っ張り連れていく親さん
甘い!と叱責する親さん
子どもの気持ちを優先せずに毎日家に来る先生


当時、不登校になった場合の選択肢は「であい塾」一つしかなく
そこに合わない子、そこにもいけない子はまさに自宅に引きこもるしかなかったのです。
そこで、高山にもう一つの選択肢、居場所、親さん達の相談の場としてNPOを立ち上げたのでした。

塾を経営しながら何とかやってきましたが、結局は行政の公的支援を受けられず
別に市の委託を受けた団体ができたこともあり
それなりの役割はやり終えたと判断し解散に至りました。
正直、悔しかったですけどね。。。




解散以来、高山の不登校事情をちょっと離れたところから見守っていますが
最近、風向きがかなり変わってきました。
というのも昨年

教育機会確保法 が施行されたのです。

ざっくりいうと
今の学校に行きたくなければ他の場所で学んでも OKと国が認めたのです。

前までは、民間のフリースクールやNPO団体に対し
学校の先生は公的に不登校の生徒に対し、それらを勧めることができなかった。
しかし、新しい法律は不登校の子たちの教育の機会均等を保障することになったのです。

このことで、学校の先生はやみくもに「学校復帰」を掲げなくても済みますし
親さんも無理にでも学校に連れて行かなくてもよくなりました。
その子にあった学びの場を本人が選択できるようになったのです!!
素晴らしいことだと思います。

ただ、この法律が施行されても
その法律の存在を我々親が知らなくてはなりませんし
先生も親も意識を変えていかなくてはならない。
そして、行政も学校も学びの選択肢を広げなければ意味がありません。

冒頭に紹介した番組の中で
広島県の教育長が 不登校は学校に対するボイコットである
と発言されていました。

その通りだと思います。
今までは不登校は子どもと学校の関係性の問題と捉えられてきました。
不登校は問題であると。

ところが、教育753と不登校44万人の観点からすると
もはや、不登校は本人の問題ではなく
教育システムの問題であると考えざるを得ません。

番組内でまたこんな言葉がありました。
教育先進国の学校の先生の言葉です。
その学校には不登校はあり得ないそうです。

学校とはみんなが幸せになれる場所。

教育、学校に対するコンセプトが全く日本と違いすぎますね。
子どもたちにとって、そんな日が来るといいのですが。。

私も塾として子どものたちの幸せに関与できる場を提供していきたいと強く思います。
今の学校システムを補完する場所ではなく
子どもたちそれぞれの良いところを見つけ伸ばせる場所を。

今回は予告とそれてしまいましたが
教育753と深く関係のあるお話なのであえてお伝えしました。

今回のお話が必要な人のところに届くのを願っています。
不登校の相談、カウンセリングの看板は現在掲げてないですがいつでも承っています。

お困りの方がいらしたらご連絡ください。















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